夢は幻。
 現ではない、手にはとれないもの。
 そこで何が起こっても、別に問題はない。
 
 人が死んだ。
 人が捕まった。
 親が笑ってた。
 私の名前を優しく呼んだ。
 
 けど、それは夢で現実ではない。
 起きた瞬間、もの凄い寂しさに押しつぶされそうになった。
 
 あぁ、ここは現実で、そんなことはありえないって。
 うれしいようで、かなしいようで。
 とにかく辛くて。

 私はまた眠りについた。